お寺にて勉強会

金木犀の甘い香りがどこからか香るこの頃となりました。
長かった夏が終わり、冬までの束の間の「秋を楽しむ」味覚、風景、紅葉など行楽を楽しむベストシーズンですね。

さてこの度、社員向け勉強会の一つとして、お世話になっているお寺をお借りして、住職のお話しを聞く機会を得ました。
仏教の教えだけにこだわらず、多くの人から見聞きした住職の体験を中心にしたお話しの内容です。
その中から抜粋しますので、ぜひお読み頂いた方に何かお役に立つことが出来れば幸いです。

『「みんな平等に四苦八苦して生きている」
すべての生物は、みな生まれ、老い、病み、そして死す。→四苦
さらに人間は、心と、体と、隣人と、死別に苦しめられる。→四苦 4+4で八苦になる。
特に隣人とのトラブルを通じて、自分の生き方や生きる場所と仲間(一緒にいて元気になれる人)を御縁で見つけて生きる生き方を知る。しかし、いくら話し合っても分かり合えない人もいます。聞く耳を持っていない人とは理解し合えません。
大衆の中に仲間を見つけて生きるか、サイの角のようにただ一人歩むか。
人それぞれに考え方や生き方、価値を見出すポイントはすべて異なっている』

また、上記に加えて、人が四苦八苦するのは生きてる証拠なのです。
また隣人との苦しみについては、聞く耳を持たない人との対話は行えど理解し合えないため、じっくり観察して見なさい。そして悪い見本にしなさい。その人と分かり合うことはムリなので、それより一緒にいて元気になれる人を見つけなさい。そのように隣人との関係を築く方が良いでしょうと。

『身体の疲れは眠れば治りますが、心の疲れは寝ても治りません。
心が疲れたら、適度に歩いて脳に集中した血液を全身に巡らせます。年中体が寒い人は夏の海辺で日光浴や散歩をして陽気を取り込み、イライラピリピリして暑がりの人は山歩きをして森林の中で陰気を補給します。よく気分が悪いと言いますが、気分とは体の中の陽気と陰気の分布バランスのことです。孤独感の強い人は、コンサートや繁華街に行って、少し人の熱気を補給してもよいと思います。自分が陰気体質なのか陽気体質なのかを知って何を補給すべきか、これらのセルフメディケーションを続けて行くと、自分の心の中に溜まっている毒の本質も見えてきます。だいたいは、貪欲か、激しい怒りか、言っても仕方のない愚痴になります。
何かに大きく傷ついて、引きこもってしまうことも人生にはありますが、それは自分で作った迷路に自分からはまり込んで、中から自分で鍵をかけているようなものです。これでは医者も薬も役に立ちませんし、親でも救い出せません。
自分自身を救い出せるのは、鍵を握りしめている自分しかいない。そのことを本人が悟ことが最も重要なのです。そして今の心の内を整理して、悩んでいる本人が誰かに話せる環境を作ってあげることと、釈迦やサンタクロールになって、丹念に悩み苦しみを聞く聞き役が必要になります。適度な運動とセルフメディケーションで脳疲労を軽減して、人に相談できるようになれば、あとは自分の脳が問題を整理してくれます。
若い人はプライドが邪魔して、悩み事を人に話さずに黙って悩んでいますが、それでは脳はいつまでも整理がつかず、ますます脳疲労が蓄積してしまいます。プライドも必要なく、利害関係も無い話せる場所(昔はお寺、今は整骨院など)も必要』

身体の疲れではなく、心や脳の疲れを取らなければ身体のバランスがとれず、仕事にも支障をきたすようなことがあり、結局心療内科に診てもらって病名を付けられるそうです。
医者も診療報酬を受け取るには病名を書かなければ得ることが出来ないため、あらゆる病名が名づけられて久しくなりました。
心の補給をする自分だけの方法を持ちましょう。
サウナ好きの人はサウナで気分転換、好きなアーティストのライブや、カラオケで大きな声を出す等、自分にあった心の補強を探して、生きやすく、より楽に生きていくことが現代人には必要不可欠なのだと思います。
興味のあることは積極的にしてみて、心の補給を心がけたいです。

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